第8回「アメリカで新生活を迎える前に知っておきたいこと」

第8回「アメリカで新生活を迎える前に知っておきたいこと」

海外引越アドバイス、アメリカ生活情報や子育て、本帰国準備などの情報をお伝えします。

更新日: 2024年08月10日

渡米時期に学校の区切りとなる夏休みを選ばれた方がそろそろ渡米されている頃でしょうか。こちらのコラムを目にしていただく機会も増える時期、アメリカで新生活を始める上で心がけたいことについてお話ししたいと思います。

渡米前の相談では、何を揃えたらいいですか?これは手に入りますか?運転が不安です、子供の学校はどうしましたか?言葉はどうしたら話せるようになりますか?(私は英語の先生ではありませんし、そんなに話せる方ではありませんが、、)などをよく聞かれます。私も初めての渡米の時を思い出すと、同じように不安を抱えていました。
 その中でも、意外と知られていないことだったり、盲点をお伝えしたいと思います。実は日本では合法なのにアメリカでは違法なことも、、知らなかったでは済まされないこともあります。

心構えについて

アメリカで新生活を迎える時、住環境を整えることと同じくらい大事なのが心構えです。
日本で暮らしていた水準を維持しようとしないこと。できるだけ急激な変化にならないようにする、日系サービスを積極的に利用することを意識してみてください。
 例えば、自転車と徒歩と電車で生活していた人が車の運転に慣れるのは容易ではありません。キッチンの仕様が違って思うように料理ができない、丁寧なサービスが受けられない、など気持ちが塞ぐこともあるかと思いますが、100点を目指さずに10点から最初から焦らずゆっくり進めましょう。英語でのやり取りに自信がない方は、できるだけ日本人の知り合いを頼る、あれば、日系の病院や保険、車関係、学校や教育などを利用してみてください。

車生活に関して

3つお伝えしたいことがあります。まず一つ目は毎日十分な睡眠を取って運転に集中できるようにすること。二つ目、ドライブレコーダーをつけていただくこと。残念ながらこちらがどんなに気をつけていても相手側の過失で事故に遭う可能性があります。事故現場を検証するにあたり、目撃者の証言や状況証拠をそろえる必要がありますがドライブレコーダーの記録があれば目撃者がいない場合でも安心です。家電量品店などで購入すると取り付けのオプションもありますので、ぜひご家族の身を守るためにドライブレコーダーは取り付けましょう。3つ目は、お子様がいらっしゃる方へ。アメリカはチャイルドシートの規制が厳しく、日本のチャイルドシートはアメリカの安全基準を満たしていないためもし事故があった場合保険適用外となります。必ずアメリカで購入する、もしくはアメリカの安全基準をクリアしたものを入手しましょう。

日本から持って行くものについて

 私は、調理器具と文房具は日本で使い慣れているものをおすすめしています。 特に計量カップは日本とアメリカでは容量が異なります。日本の計量カップやお米カップが必須です。よく使うキッチン用品は手荷物、航空便を利用してすぐ使えるようにするといいでしょう。
 文房具は、特に消しゴム、ペンやシャーペンは日本のものがとても使いやすいです。ノートなどの紙類は、現地校や日本人学校に通うかで調達するものが変わってきます。必要なものを現地で揃えましょう。日本のノートは日系スーパーやアメリカのアマゾンで販売されているものも。
 日用品は、生活を立ち上げる時期に困らない程度の量(3〜6ヶ月分)を入れておくと安心です。日用品はアメリカで調達するスタイルに慣れるのも早いですし、日本未発売で日本人にも人気のスキンケアなども色々ありますよ。

持ち込まない方がいいと感じているものについて

大型家具です。日本で使っていた家具はほとんどがアメリカの家ではかなり小さく感じますし、特にホームパーティをする機会が増える方も多いので、6〜8人がけのダイニングテーブルを現地で手配しましょう。ベッドも日本とサイズも違うためお持ちになる際はご注意ください。
 もう一つは子供服です。気候の違い、流行や生活スタイル、趣味の変化などもあり、必ず使うとは限りません。買いすぎないようにしましょう。
 アメリカは手荷物のみ食品の持ち込み可能ですが、肉エキスの入った食品は手荷物でも持ち込み禁止ですので注意が必要です。カップラーメン、調味料、加工食品の原材料にはくれぐれも気をつけてください。

アメリカのスーパーでおすすめの便利食材などはありますか? 

アメリカではお弁当を持参することが多く、親の負担も増えますよね。アジア系の商品も多いTrader Joe’sには、お弁当に使える冷凍食材があります。一口サイズのミートボール、シュウマイ、枝豆、ふりかけもあります。現地校に馴染んでくると、色々お子様からのリクエストも出てくることも。日本式に拘らず、子供にとって楽しいランチタイムになることが大事です。毎日のことなので無理なく頑張りましょう。

お子様連れで渡米される方へ

アメリカでは概ね13歳未満の子供が一人でいることが法律で禁止されています。ちょっと夕飯の買い物、ちょっとそこまで、の間にお留守番、も基本だめなのです。スーパーの駐車場で車に子供を置き去りにするのは絶対にやめてください。非常に危険ですし、親が捕まる可能性もあります。今まで自由に動けていた年齢のお子様を同伴するのはお互いストレスがあるかもしれませんが、何か起きてしまってからでは取り返しがつきません。公共のトイレも一人で行かせない、家族用トイレを利用する。州によって細かいガイドラインが変わりますので必ず確認くださいね。

新生活を海外で立ち上げるというのは、想像よりも遥かに驚きの連続です。違いを受容する気持ちの余裕を持つためにも、自分一人で背負おうとせず頼れるものは頼って手を抜けるところは抜いて、大切なことは守って、楽しいことを取り入れて過ごしてください。

 

松谷あさこ 駐妻SmartLife代表 3児の母
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